こんにちは、HIROROです。
岡田茂吉文庫の第68回目は中村市郎編『新・伝道の手引 第一部 神・明主様・御教え』を紹介します。
本書は世界救世教会(せかいめしやきょうかい)を立ち上げた中村市郎氏の編集によるもので、
独立前は世界救世教の中でも教学畑であったことから、その経験を活かして刊行されました。
序文にそのあたりの経緯が記されていますので抜粋させていただきます。
・本書の土台となった旧版『伝道の手引』は御垂示などをまとめた非公式の編纂物で、
昭和29年(1954年)にガリ版刷りで200ページにも満たない小冊子だった
・その後、岡田茂吉が亡くなって以降、昭和34年(1959)の第五版に至るまで改訂を重ねた
・旧版『伝道の手引』は国内外の複数の教会で資格者研修用テキストとして利用された
・40余年の歳月を経て見直すと、旧版には不備な点も多く、また当時は教理研究の経験が浅く、
基本的概念の理解も不十分であり、教義の体系的な把握に基づいた編纂ができていなかった
・折しも世界救世教の総長・松本康嗣氏から要請があり『新・伝道の手引』の編纂に着手した
・ちょうど昭和50年代に『文明の創造』の英訳作業の中で、欧米の宗教学者たちとの対話を重ね、
教義整備や編成においてその経験が活かせると確信した
・岡田茂吉の重要なみ教えを抜粋し、教学的に有意味な枠組みに沿って配列した上で、
随所に必要と思われる解説・注釈を付した「高度な入門書」でありみ教えの百科事典ともいえる
・本書の第一部は「神・明主様・御教え」であるが、第二部では「資格者、教会、信仰及び布教上の諸問題」
第三部では「浄霊・浄化作用・罪・神の法」、第四部では「入信・参拝・奉仕・御用」と刊行していく予定
本書の刊行は2002年ですが、序文の日付は1999年6月15日となっていますので、
世界救世教側では新生・再建・護持の和解が進み、まもなく包括・被包括法人での再スタートする時期でしたが、
その時に総長・松本康嗣氏からの要請を受けて編纂されたというのは意外でした。
またちょうど『岡田茂吉全集』の全ての刊行が終わる時期でして、編纂に携わった平本伸一氏とも連携していたようです。
内容はまさに高度な入門書でして、本文719ページ+索引140ページの計859ページからなる大作です。
次回紹介します「解説書」と合わせて見ていただくのが良いと思いますが、
HIROROの管見の限り、第二部以降は刊行されていないように思われます。
①タイトル
『新・伝道の手引 第一部 神・明主様・御教え』
②著者・編者
中村市郎編
③出版社
浄霊研究所
④出版年月
2002年3月
⑤サイズ
A5版
⑥頁数
859頁
⑦目次
第一部 神・明主様・御教え
第一章 明主様の御教えについて
一項 明主様の神性 ー神の言葉(啓示)としての御教えー
二項 主要なる啓示
三項 神智
四項 御教えの頂き方と実践
第二章 神について
一項 神の存在
二項 神の概念
三項 神の内なる働き
四項 神の外なる働きー創造と経綸ー
索引
イラスト:きーろ様(Twitter*@ki_ro_iroiro)
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