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松本明重『何をしている世界救世教』(@岡田茂吉文庫)

岡田茂吉文庫
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こんにちは、HIROROです。

久々の更新となりました。
実は年末からつい先日まで家族が実家に帰っていたため一人暮らしでしたが、
(そのため記事を書く時間がたっぷりありました^^;)
ようやく我が家に戻ってきましたので、ちょっとバタバタしております。

さて岡田茂吉文庫の記念すべき(?)十回目となります今回ですが、
衝撃の問題作、松本明重『何をしている世界救世教』をご紹介します。

同書の筆者は世界救世教の外事対策委員長であった松本明重氏です。
出版されたのが1987年と3派分裂騒動の真っ只中でして、
1980年に世界救世教から退いた立場から同教団を憂いて記された本となっています。

過去記事で松本氏が「教団内で権力をふるった」と記載しましたが、
1970年に「月刊ペン」問題(三好元顧問問題)で揺れる世界救世教に
懇願されて外事対策委員長として問題の解決に奔走したことが記されており、
双方の意見をよく把握した上で書くべきだったと反省しております・・・。

本書の構成は全七章からなりますが、
約120頁(全体の3割超)を占める第五・六章は主に編集部によって書かれており、
第七章は本人の筆ですが出版された年の1月に病床で著されたとの注記があるため、
(前年12月下旬に胃の大半を切除する大手術を受けた)
本当はもっと違う章立てでの出版を計画していたのかもしれません。
尚、松本氏は本書出版の3年後の1990年2月に亡くなります。

内容につきましては、外事対策委員長として様々な問題に
対処してきたことが分かる、大変貴重な本だと思います。
特に教団の一元化については各方面との折衝に尽力したことが分かります。
別に告発本として出されたわけではないですが、
やはり教団が急成長して大きくなりすぎた弊害も当然あったわけで、
それらを上手にハンドリングしてきた実態なども記されています。
(教祖生誕地の取得に際し、地主さんとの交渉にもあたったそうです)

ただ、タイトルがタイトルだけに、教団施設やMOAセンターに
置かれていることはないと思われますので(笑)、
興味がある方は図書館か古本屋で探してみてください。

①タイトル
『何をしている世界救世教』

②著者・編者
松本明重

③出版社
恒友出版

④出版年月
1987年6月

⑤サイズ
四六判

⑥頁数
365頁

⑦目次
序にかえて
第一章 未曾有の危機に 苦い教訓
 波瀾の昭和四五年
 教団を救ってください
 同志たちの反対
 熱海・東山荘
 三好元顧問の告発
 『月刊ペン』の脅し
 外事対策委員長に
 「松本メモ」より
 誠意と自重で
 男同士の話し合い
 ジョニ黒の味
第二章 「中興の維新」前夜 新体制の真相
 寄合世帯の宿命
 的中した三好予言
 権力斗争の修羅場
 教主様の涙
第三章 策謀と背信の中で 悲願の一元化
 隣国も知らない教団幹部
 教会制度の弊害
 パンドラの匣
 一元化の語源
 六教会長の離晩と策謀
 マスコミとも共謀
 意外な黒幕
 信徒を騙した離脱教会
 大沼元総長の死
 ご信徒の真心
 外部からの圧力
 傷だらけの栄光
第四章 真善美の心 充実と発展の系譜
 私のもう一つの称号
 動乱の中でなしえたこと
 明主様のご生誕地を入手
 華道山月流の創流
 京都救世会館と三つの施設
 自然農法と環境科学総研
 物議をかもした診療所開設
 浄霊と心
 十年ぶりに目が見えた
 MOA美術館の建設
第五章 愛と誠と慈悲 松本明重語録
 破れて囹圄の身になろうとも
 悲しい酒
 勝ったという前に謙虚で
 苦悩するのはご信徒さん
 宗教人共通の欠点
 沖縄の県民感情
 傷だらけの栄光
 理事は首と腰の運動を
 絶対に欠かせない言葉
 聖地中心に心の一元化
 新幹線が停まった日のこと
 英霊との約束は守る
 宗派を超えた人の道
 宗教界の不思議一審
 髭と白髪
 己を空しうすること
 逝くまで世にはばかる
 人の心の裏側
 記録と断固たる態度で
 男と女の不始末
 何度も叫ぶ心の一元化
 宗教人の政治常識
 苦悩と佗びしさの中で
 総長と渡辺先生の情けに泣いた
 蔣総統逝く
 日本文化の伝承
 政治家を正す
 以心伝心は通じるもの
 ダイヤより大切な涙
 ルンペンの友だち
 吉野山と私
 物で栄え心で滅ぶ
 教主様の歌と故藤枝先生
 救世専門学院の教育
 旧友はいつでも新友
 私は政治の水先案内
 儚い生命だからこそ
 焦燥感の正月
第六章 真実一路の人生 命ある限り
 ■教団百年の大計「宗家規程」の成立
  尊い犠牲
  法脈か血脈か
  全役員が満場一致
  宗家規程
 ■志業と慰霊顕彰の旅路
  英霊
  沖縄
  台湾
  南冥の島
  建国記念日
  日本の宴
 ■科学と宗教は両輪(編集部)
  松本先生と私
  教義と医者の良識
 ■”浄霊過信”この現実をどう見るか!(編集部)
  相次ぐ教団告訴
  教祖の真意
  教団幹部は医者通い
  ケロリと直った幹部の娘
  恐怖の真実
 ■祇園の女将河村トヨ子さんの語る松本先生(編集部)
 ■宿命を背負って生きぬく北村玉枝さん(編集部)
  白い毛糸の小袋
  感動の聖地招待
  裏切られた信仰
 ■無期囚の男と鉄格子を越えた人間愛(編集部)
  千葉刑務所
  鬼畜の殺人事件
  死刑から無期懲役へ
  心の恩人松本先生
  宗教家の役目
  仮出所の夢
  獄中に詠む
第七章 歴史は繰り返すか 『悲憂抄』
 「救い」と「許し」のない体質
 教団と歩んだ十年
 実践と宗教
 「石を投げる教団」
 折おりの人びと
 渦中の人物像
 現・名誉教師として
著者略歴

イラスト:きーろ様(Twitter*@ki_ro_iroiro)

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