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岡田齋『歌集 花にも黙して』(@岡田茂吉文庫)

岡田茂吉文庫
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こんにちは、HIROROです。

今回は岡田茂吉文庫の36回目としまして、
岡田齋『歌集 花にも黙して』を取り上げたいと思います。
(「黙して」は「もだして」と読みます)

作者の岡田齋氏は岡田茂吉の三女でして、
母の岡田よ志の跡を継いで世界救世教の三代教主となった方です。
以前取り上げました岡田よ志『歌集 真珠玉』に続いての歌集でして、
跋にて文学博士の阿部正路氏は以下のように記しています。

 さきの『真珠玉』から『花にも黙して』への系譜は、
 長い日本の短歌史の中で、ひときわ際立ち、
 まさに、水晶のように輝いて見える。
 (本書巻末部より引用)

本書は岡田齋氏が教主に就任した1962年から1977年までの
15年間に詠まれた3000首の中から、上記の阿部正路氏が選歌した1059首が集録されています。

(本書巻頭部より引用)

序文は川合輝明氏・松本明重氏に加えて
歌人として著名な中河幹子氏も寄せています。
松本明重氏は序文で次の2首を詠んでいるのは流石ですね。

 人の世の 塵も汚れも 悲しみも 洗いきよむる 教主の言霊
 天国を 世人にいのる 救世(ぐぜ)の教主(ぬし) 言の葉の霊(たま) 咲き匂うなり

さて前回も述べました通り、HIROROは和歌にとても疎いので、
歌そのものに対するコメントは控えさせて頂きますが、
内容から詠まれた当時の世相をうかがい知ることができますので、
数首取り上げさせて頂きます。

 戦乱の ベトナムあわれ 人類の 共に負うべき 業火に焼かる(昭和四十一年)
 難関を 見事越えきて 明けの空に 三つ傘ひらく アポロ美し(昭和四十五年)
 悦びの 心を「あまりに 嬉しうて 哀しうなつた」と その母は告ぐ(昭和四十九年 ※小野田少尉帰還に際し)

このほかにも国内巡教・海外巡教に際して詠まれた歌も多く集録されています。
本書はMOAセンターなどでは見かけることも多いですので是非手に取ってみて下さい。

①タイトル
岡田齋

②著者・編者
『歌集 花にも黙して』

③出版社
メシアニカゼネラル

④出版年月
1978年6月

⑤サイズ
A5判

⑥頁数
331頁

⑦目次
上梓に寄せて
 序 川合輝明
 序 松本明重
 序 中河幹子
昭和三十七年~四十四年
 昭和三十七年
 昭和三十八年
 昭和三十九年
 昭和四十年
 昭和四十一年
 昭和四十二年
 昭和四十三年
 昭和四十四年
昭和四十五年~四十九年
 昭和四十五年
 昭和四十六年
 昭和四十七年
 昭和四十八年
 昭和四十九年
昭和五十年~五十二年
 昭和五十年
 昭和五十一年
 昭和五十二年

 存在の奥にあるもの 阿部正路
 後記 編集子

イラスト:きーろ様(Twitter*@ki_ro_iroiro)

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