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石坂隆明『信解』(@岡田茂吉文庫)

岡田茂吉文庫
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こんにちは、HIROROです。
今回も岡田茂吉文庫の第66回目としまして、
石坂隆明『信解』(しんげ)を紹介します。
ちなみに副題は「メシヤ降誕仮祝典五十周年に当り」です。

本書はみろく神教の石坂隆明氏が記した本で、
各項目の最後には「平成十六年四月二十九日 隆明 謹識」などと
平成16年(2004年)から平成17年(2005年)にかけて書かれた原稿を
編集して刊行されたことが伺えます。

下記目次に記した項目を石坂氏が解説する形式となっていますが、
内容はやや難解でして上級者向けかもしれません。

ただ第九章から十一章にかけては旧救世会館が建て替えとなった
経緯につきまして詳細に記されていて大変貴重なものですので、
概要を以下にピックアップしてみます。

・旧救世会館は岡田茂吉が在世時には完成しなかったが、その後、完成して御昇天祭が斎行された
 (メシヤ降誕仮祝典は未完成な中で行われた)
・1969年秋に突如「救世会館の各所に不備な点が見つかったので、
 一旦これを取り壊し、新しい会館を建てる事になりました」と総長から報告があった
・不備な点とは、ここ数年壁面に亀裂が入ったり、モザイクの崩落が目立つため調査したところ、
 今すぐは問題ないが、不等沈下(※)が見られるため対策が必要との見解だった
 ※建物の重みで地中の水分が横に逃げ、水分の失われた体積の分だけ地盤が沈下し、徐々に建物が傾いていく現象のこと
・不等沈下の原因は、旧救世会館の奥側の祭壇用壁面をぶち抜いて
 その上手に御神殿を造ったため、壁面を取り払ったことが影響してバランスを崩した
 ※「御神殿」は岡田茂吉在世時には構想に無く、1958年頃から二代教主の強い意向で検討がはじまり1961年に完成
・原形復帰を前提に建て替えを進めたいと言われ教会長一同吞まざるを得なかった
・建て替えの委員長には岩松栄氏、副委員長に石坂隆明氏が就任した
・旧救世会館の撤去を担当した竹中工務店の工事主任に「不等沈下はあったか?」と聞いたところ、
 「そういう事実はありませんでした。基礎もしっかりしていました。」との回答があり衝撃を受けた
・三代教主が新救世会館の外観設計が気に入らず、竹中工務店には何度も図面をひきなおしてもらったが、
 納期が迫る中、今回の案がNGならば竹中工務店は降りると最終通告された
・教主夫妻は最終案も「鳥籠」みたいだと気に入らず、他の建設会社に代えるとまで言い出したが、
 石坂氏が立柱式の外観デザインについて「ギリシャのパルテノン神殿」を例に、
 「聖なる柱の間を通る事によって参拝者が浄められる」ことが「教主様仰せの[浄め]という御念願と一する」と
 機転を利かせて何とか承認してもらうことができた(もしNGだったら理事会総辞職の危機だった)

石坂氏は一元化の際にみろく神教を立ち上げ独立しましたので、
その後の世界救世教(特に松本明重氏)には批判的ですが、
それを差し引いても本書の内容は大変興味深いです。

※本書は非売品のため知人に貸していただきました

①タイトル
『信解』

②著者・編者
石坂隆明

③出版社
みろく神教

④出版年月
2006年4月

⑤サイズ
A5版

⑥頁数
250頁

⑦目次

第一章 メシヤと弥勒
第二章 終末の世
第三章 夜昼転換
第四章 昭和六年六月十五日
第五章 断層空隙帯
第六章 火素の渦巻
第七章 巡禮
第八章 行々として神実に到る
第九章 永遠の聖跡
第十章 メシヤ会館残影
第十一章 救世会館余録

イラスト:きーろ様(Twitter*@ki_ro_iroiro)

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