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滝泰三『神々多忙(新宗教教祖列伝)』(@岡田茂吉文庫)

岡田茂吉文庫
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こんにちは、HIROROです。

今回も国会図書館デジタルコレクション(図書館・個人送信資料)にて、
閲覧可能な昔の本シリーズ(?)で岡田茂吉文庫 第41弾としまして、
滝泰三『神々多忙(新宗教教祖列伝)』をご紹介します。

本書は岡田茂吉が亡くなった翌1956年に刊行されました。
前回の『教祖ー庶民の神々』がかなり批判的な論調だったのに対し、
本書はとてもマイルドに書かれているのが対象的です。

内容は『教祖ー庶民の神々』と重なるところが多いため割愛しますが、
例えば二代教主・岡田よ志についても好意的に記されています。

 二代目教祖よし夫人も、最近では”教祖稼業”が身についてきたようだ。
 昨夏おこなわれた世界宗教家会議熱海大会では、堂々たる教祖ぶり?を
 発揮して内外の宗教家達を瞠目させた。
 長年、茂吉教祖につかえて表面には立たなかつたが、
 そしてそのため幾分の不安をもつて信者達に迎えられたものだつたが、
 一年を過ぎて漸く教祖らしい風格を備えてきた。
 色白のデツプリ肥えた体で、応揚なタイプのよし夫人は、
 信者の話を聞いてはよく笑う至極朗らかな人柄である。
 どちらかというと、戦闘的?になり過ぎたメシヤ教が、
 二代目教祖の下で少しづつ”臭み”を脱皮してゆくことだろう。
 茂吉教祖昇天後の一年は、そのための陣痛だつたのかも知れない。

残念ながら「戦闘的」な体質はその後も続きますので、
筆者の滝氏の予想は外れたようです…^^;

ちょっと不明でしたのは、「その年(昭和23年)の十月、
国税庁の手入れをうけ、茂吉教祖はサギ罪と脱税容疑で送検されたが、
二年の執行猶予で釈放された」(本書192頁)です。
たしかに『東方之光』下巻236頁でも同じ事件を取り扱っていますが、
こちらでは「この脱税事件そのものは、追徴金を納めることによって、
昭和二四年(一九四九年)五月、一応の落着をみた」となっています。
1950年の贈賄・脱税事件と混同しているのかもしれませんが…。

気になる方は図書館のPCにて見てみてください。

①タイトル
『神々多忙(新宗教教祖列伝)』

②著者・編者
滝泰三

③出版社
新夕刊新聞社

④出版年月
1956年5月

⑤サイズ
B6版

⑥頁数
334頁

⑦目次
序文 新日本宗教団体連合会事務局長 大石秀典
序にかえて―「蛇と鳩」を地で行つた大日教団
踊る宗教(天照皇大神宮教) 北村サヨ
絢爛たる法華経の開花
「新らしい教祖」たち
妙智会 宮本みつ
仏所護念会 関口嘉一
霊友会系敎団の敎義
孝道教団 岡野正道 岡野貴美子
立正交成会 庭野日敬 長沼妙佼
生長の家 谷口雅春
世界メシヤ(救世)教 岡田茂吉 岡田よし
 教祖昇天後の試練を潜つてー”天上の明主のみちびきのままに”
 大本教に”ムホン” 独占資本に押し倒された小商人
 「一切廃業」の非合法時代 “弾よけ”のお守り
 病、貧、争の絶滅をかかげて
 「現世利益」の花かざり
 「無肥料栽培法」ー自然農法
 果たして脱皮するか 平和な二代教祖の笑顔と共に……
PL教団 御木徳近
心応教 深田千代子 深田長治
修養団捧誠会 出居清太郎
神ながら教 水野房
前史に生きる人々、真如苑 伊藤真乗
天恩教 鉢呂福治
大日大立元理教団 元木勝一
あとがき

※世界メシヤ(救世)教のみ小見出しまで記載

イラスト:きーろ様(Twitter*@ki_ro_iroiro)

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