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世界救世教の教典『天国の礎』と『御神書』について

論考
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こんにちは、HIROROです。

今回ですが、以前の分派教団シリーズ⑥(教団の経典と新聞・会報)をアップした後に、
世界救世教いづのめ教団と東方之光でなぜ異なる経典(教典)であるか?と質問をいただきましたので、
簡単に解説していきたいと思います。(といいつつ長文になりましたが…)
先に述べておきますと何れの経典も岡田茂吉のみ教え・論文をテーマ別に編集したものとなります。

まず『天国の礎』ですが、その歴史は2代教主・岡田よ志の時代まで遡ります。
岡田よ志は教団の活動を時代に合わせるために色々と変更を行いました。
特にみ教え・論文につきましては意図的に取捨選択したことが知られます。

 そして、明主様の「御神書」は、教祖の「御教書」として、
 信者の信仰生活上の心の糧となるものを選定し、『天国の礎』として出版しました。
 (MOA研究所『明主様と正邪の戦い』(MOA研究所、1987年)、46頁より引用)

ちなみに、このことは反発もあったようで、以下のように後に批判もされています。

 「今後は奥さまが認可されたもの以外の教本は読んではならない」
 という厳しい言い渡しがあった。それは岡田茂吉の論文や講話録の
 九五%の閲覧、使用禁止を意味するものだった。文献の九五%を
 隠蔽した後遺症は、信じられない弊害を生んでしまった。(中略)
 だから後継者のなかで師を越えられるものがいなかったことに、
 歪曲の原因があるようだ。
 (中島多加仁『スピリチュアル・エナジー』(たま出版、1998年)、273~274頁より引用)

なお『天国の礎』ですが、同書名で何度も改版を重ねていまして、
情けない話で申し訳ございませんが、その全容は把握できておりません。

先日、まとめて購入しました中にも3冊含まれていましたが、
薄い緑色の本は全五編の中の第三編(1977年の改定38版(初版は1958年))、
箱入りのものは一~五編を一冊にまとめて新たに1977年に刊行されたもの、
黒い表紙のものは箱入りのものの19刷(1985年発行)です。

箱入りの本は「世界救世教石川県本部 松任布教所」との印がおされており、
一元化後の県本部時代のものとみられ、別の意味で歴史的な価値があります(笑)

このほか、『神示の健康』(世界救世教、1982年)や『美の世界』(エムオーエー商事、1987年)も
岡田茂吉のみ教え・論文を編集したもので経典として取り扱われています。
また『天国の礎』は現在も世界救世教いづのめ教団から刊行されていまして、
その後の経緯は不明ながら6冊一式となっています。
(「宗教」上下、「浄霊」上下、「社会 救世自然農法」、「芸術」)

一方で東方之光から刊行されています『御神書』につきましては、
「宗教」上下、「浄霊」上下、「社会 自然農法」、「芸術」、「別冊」の7冊一式でして、
その刊行の経緯につきましては以下のように記されています。

 平成十七年十二月、明主様による著作物の著作権消滅に対応する上で、
 世界救世教いづのめ教団の編纂による『天国の礎』四篇六冊を、
 暫定的に包括法人・世界救世教の教典とすることが決定されました。
 東方之光としてもこの決定に同意し、かつ独自に重要性が確認された
 み教えも別冊として追加編纂し、これまでのみ教えに基づく営みを
 一層徹底し、総合的にみ教えの学びが許されることを願いに、
 『御神書』として刊行することに致しました。
 (東方之光『御神書』第一巻 宗教(上)、巻頭部より引用)

(写真はHIRORO家の本棚より(笑))

『御神書』の一~六巻と『天国の礎』の内容が全く一緒かは確認できていませんが、
おそらく同等の内容だと思われます。

ちなみに『御神書』につきましてはMOAのお店で購入可能です。
今回のブログをみて興味を持っていただいた方は、
お近くのMOAのお店、あるいは箱根美術館を訪問された際に
旬幸の2階でランチをした後、1階のお店でお求めください(笑)

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